Lesson2-1 好感を持たれる話し方の基本

 

みんなに愛される話し上手になる

上手に話せるようになると、自分に自信がつきます。様々な人達とのコミュニケーションが楽しくなり、人脈が広がったり、いつも明るいあなたの周りには自然に人が集まったりするでしょう。

イントロダクションでもふれたように、マナーは相手を心地よくするためのものです。相手を楽しませたり、心地よくする会話術を身に付けることも、「マナー」を習得する上で重要な要素の一つです。

この章では、話し方の基本をはじめ、円滑なコミュニケーションを築くために必要な会話術について学習し、「誰からも愛される、自分自身を素敵に見せる話し方」を身に付けましょう。

エレガントな話し方の秘訣

しぐさや態度、話し方に「ゆとり」がある人ほど、まわりに優しくやわらかい、エレガントな印象を与えることができます。

まずは、このようなことを意識してみましょう。

・間をとりながら、ゆったりと話す
・相手への思いやりの気持ちを持って接する
・動きを雑にせず、ゆったりとした丁寧なふるまいを意識する
・細やかな気配りを忘れない
・適度にアイコンタクトを取りながら会話をする
・笑顔を見せる

落ち着きのある空気感や話し方を身に付けることで、相手に対して心地よさを感じてもらえ、「この人といると落ち着く」「品のある人だ」というように好印象を抱いてもらえることが増えます。

大事なお客様や目上の方、会社の役員クラスの方とお会いするときにも、相手に対して安心感や信頼感を与えることができるので、ビジネスシーンをはじめ様々な場面において役立ちます。

印象の良い話し方の秘訣は「ほどよい速さで行うこと」です。
早口で話したり、せわしなく動いたりすると、相手を気疲れさせてしまいますし、心地よさを感じてもらうことが難しくなってしまいます。

また、私たちのコミュニケーションは35%の言語(バーバル)コミュニケーション65%の非言語(ノンバーバル)コミュニケーションにおいて成り立っているといわれています。
つまり、言葉によって伝えれるメッセージは全体の35%に過ぎず、残りの65%は表情や顔色、視線、アイコンタクト、立ち居振る舞い、しぐさ、香り、音、相手との距離感といった、言葉や話の内容以外の手段によって伝えられるのです。

したがって、話し方だけでなく、非言語コミュニケーションにあたる所作やしぐさなども意識して、両方をほどよい速さで行うことが大切です。

エレガントな話し方はビジネススキルの向上にもつながる

「このプレゼンは絶対に失敗できない!」
「この商談で受注を決めたい!」
ビジネスにおいて、自分の意見や提案を通したい時こそ、上記の「エレガントな話し方」を実践してみましょう。

コミュニケーションにおいて、相手は自分のアクション(言葉や態度)に対してのリアクションを返しているにすぎません。つまり、相手のリアクションが自分の思いと違う場合には、自分のアクションが良くないということになります。逆に、自分のアクションを変えることで、相手から自分の欲しいリアクションがもらえる可能性が高まります

ハキハキ話さないと自分の熱意が伝わらないと思い、まくしたてるような話し方になってしまったり、「絶対に〇〇してください!」と押し切ろうとして、反発をされてしまった経験はありませんか?
「申し訳ありませんが、〇〇をお願いできますか?」と柔らかく、ソフトな言いまわしをすることで、相手もあなたの提案や意見を受け入れやすくなります。

 

また、言葉や動作、話し方を丁寧にすることで、自分自身にもゆとりが生まれ、相手の話を聞くことができるようになったり、相手の話に合わせて、丁寧で的確な返事ができるようになります。

丁寧に話したり相手の話をゆとりをもってじっくり聞いたりすることで、相手からも丁寧に接してもらうことができ、「自分も相手も気持ちよくなる」という好循環を生み出すこともできます。

一朝一夕でできるようになるものではありませんが、常に話し方を意識していくことで、自然に自信を持って話せるようになりますので、是非明日から実践してみてください。