Lesson2-3 美しい話し方を身に付ける②

敬語は、相手を敬う気持ちを表すものです。
正しい言葉遣いは、その人の品性を表しますし、社会人としても必須なスキルの一つです。
礼儀正しい話し方を身に付け、様々な人とのコミュニケーションを円滑にはかれるようになりましょう。

敬語の種類

敬語は以下の3種類に分けられます。

①尊敬語:目上の人を敬う表現で「相手を立てたいとき」に使う
②謙譲語:自分をへりくだる表現で「自分を下げることで相手を立てたいとき」に使う
③丁寧語:相手に敬意を表し、「です、ます」をつけて丁寧に言う

◆よく使う敬語の置き換え

尊敬語 謙譲語 丁寧語
言う おっしゃる 申し上げる 言います
行く いらっしゃる 参る、伺う 行きます
来る いらっしゃる
おみえになる
お越しになる
参る 来ます
見る ご覧になる 拝見する 見ます
聞く お聞きになる 拝聴する、うかがう 聞きます
書く お書きになる お書きする 書きます
話す お話になる お話する 話します
持つ お持ちになる お持ちする 持ちます
食べる 召し上がる いただく 食べます
いる いらっしゃる おる います
する なさる いたす します
会う お会いになる お目にかかる 会います
知っている ご存知 存じ上げる 知っています

上記の置き換え表現以外に、「お出かけになる」、「お読みになる」など「お~になる」としたり、「来られる」、「帰られる」など「~られる」をつけることでも尊敬語にすることができます。

また、「お知らせする」、「ご連絡する」のように「お(ご)~する」としたり、「利用させていただく」など「~させていただく」をつけることで謙譲語になります。

尊敬語の「お~になる」と謙譲語の「お~する」は混同しやすいので注意が必要です。
また「お越しになられる」(※正しくは「お越しになる」)など尊敬語に「れる、られる」をつける二重敬語にも注意しましょう。

敬称の付け方

人名や官職名の下に付けて、その人への敬意を表すのが敬称です。

①社内では、○○課長、○○部長などのように役職名を名前の後につけます。

②社内の人を社外の人に紹介したり、電話口などで答えるときには、部長の○○、または敬称なしで○○とします。

③団体名などには「御中」をつけます。

④○○部長様などのように、敬称を二重に付けないように気をつけます。

クッション言葉

ビジネスシーンにおいて、敬語とならんで良く使われるものに「クッション言葉」があります。
通常の言葉に一言付け加えるだけで、丁寧感が増し、きつい印象を和らげてくれる効果があります。

クッション言葉は下記のような場合に有効です。特に気を遣う謝罪の言葉の場合には、上にも下にもクッション言葉をつけると、やわらかく丁寧な印象を与えます。

①質問するとき
・失礼ですが~ ・差し支えなければ~ ・伺いたいことがあるのですが~、
・お尋ねしてもよろしいでしょうか~

②断るとき、謝るとき
・せっかくですが~ ・大変申し訳ございませんが~ ・大変残念ですが~
・大変恐縮ですが~ ・身に余るお言葉ですが~ ・申し訳ございませんが~
・お気持ちはありがたいのですが~

③お願いするとき
・恐れ入りますが~ ・お手数ですが~ ・申し訳ございませんが~
・よろしければ~ ・ご面倒をおかけしますが~ ・ご迷惑をおかけしますが~
・差し支えなければ~ ・大変恐縮でございますが~