Lesson5-4 食事のマナー/中国料理の基礎知識・その他

中国料理の基本マナー

円卓を囲み、大人数でにぎやかにいただく中国料理には、西洋料理や日本料理ほど細かい決まりはありません。ターンテーブルに並んだ料理を全員にいきわたるように、自分が食べる分だけを取りいただくというのが基本的なマナーです。

中国4大料理

中国料理は地域によって食材・味付けが異なる点が特色の一つです。
まずは中国料理のなかでも特に有名な4大料理の特色について押さえていきましょう。

北京料理

中国北部の地域を中心に、宮廷料理から発達した料理で、寒い地域ということもあり高カロリーで、塩や味噌、醤油などを多用した濃厚な味付けの料理が多い点が特徴です。
北京ダックやチンジャオロースなどが代表的です。

広東料理

中国料理の中で最もポピュラーな料理です。
海にも山にも近く食材が豊富で、交易も盛んな地域であったため、西洋料理などの影響も受けています。控え目の油で淡泊な味付けが特徴です。
酢豚や八宝菜、フカヒレスープなどが代表的です。

四川料理

山間部で寒暖の差が激しい地域で発達し、唐辛子、にんにく、しょうが、山椒などの香辛料を多用した料理が特徴です。
麻婆豆腐、エビのチリソース、担々麺などが代表的です。

上海料理

海の幸や山の幸に恵まれた地域で、素材の味を生かした淡泊な味付けと甘辛い味付けが特徴です。
上海ガニや豚の角煮、小籠包などが代表的です。

円卓でのマナー

最初に主賓が料理を取り分け、その後時計回りに料理を取り分けていきます。全員にいきわたるように配慮し、自分の分の料理を取り分けるようにします。
自分の分を取り分けたら、左の人の正面に料理が来るように円卓を回します。
全員に料理がいきわたったことを確認して、料理に箸をつけます。1周回ったあとはおかわりは自由です。

料理を取り分ける際、立ち上がって料理を取ったり、取り分け用のスプーンなどがターンテーブルからはみ出してしまったりしないように注意が必要です。
また、器を持って食べることも中国料理ではNGなので気を付けましょう。食べるときだけではなく、料理を取り分ける際も、基本的に器は持ちません。

韓国料理の基本マナー

宮中料理の影響を受けている韓国料理は、一人用の膳にキムチやスープ、揚げ物、焼き物、蒸し物、和え物、ごはんなどがのった状態で出されるのが一般的です。

主賓や目上の人が箸をつけたことを確認し、自分も箸を取るようにします。
頂く際には、まずさじを取り、スープかキムチの汁を飲んだ後、ごはん、スープ、おかずの順でいただくと良いでしょう。

中国料理と同様、器は手に取らずに、置いたままで食べるのが基本です。

立食パーティーでの基本マナー

最近では、結婚披露宴などでも立食パーティーが用いられるなど、立食パーティーの場に遭遇する機会が増えています。

立食パーティーは、決まった席がなく、通常の飲食よりも出席者同士が交流しやすい点が特徴です。この機会を生かし、なごやかに歓談し、他の出席者の方との交流を深めましょう。

スマートなふるまいのポイント

・お皿1枚とグラス一つを左手で持つのが基本
お皿を左手の人差し指と中指の間に挟み、グラスは親指と人差し指で固定します。

・お皿の使いまわしはしない
食べ終えたら、新しい皿に取り替えるのがマナーです。
使い終えた皿や飲み終えたグラスは、サイドテーブルに置き、接客係に下げてもらいます。

・料理は少量ずつ
一皿には3~4品の料理を取るのが目安です。たくさん取りすぎたり、同じ料理ばかり取るのは避けましょう。

・スピーチ中は食べるのをやめて話に耳を傾ける